こんにちは!
ずぼらミニマリストのChieriです。
猫は便秘になりやすい動物です。実は毎日出ていても便秘傾向の場合もあります。
便秘は不快なだけでなく大きな病気の症状の場合もあるのであなどれません。
原因も多岐にわたり家庭で対処できるものと、早めに動物病院に受診が必要なものとあります。
できるだけ早く症状に気づいて、愛猫の苦痛を取り除いてあげることが私たち飼い主の役目です。
そこでこの記事では便秘にいいキャットフードの選び方とおすすめのキャットフード6選を紹介します。
「猫の便秘」の原因と対処法も解説するので、是非最後まで読んで役立ててくださいね!
このサイトでおすすめしている良質キャットフードはこちらからみられます
便秘の猫用キャットフードの選び方
猫の便秘の原因は様々あって、重大な病気の場合もあります。
愛猫に便秘症状があると感じたら、まずは「受診の目安」を参考に受診するべきかを考えてみましょう。
便秘の原因の中で家庭で対処できるものは意外と少ないのだけど、その中の一つで重要なのがキャットフード選びだよ
特に便秘時に抑えたい5つのポイントに絞って解説していきますね。
- 総合栄養食を選ぶ
- 良質な動物性タンパク質が主原料
- 食物繊維がバランスよく配合
- 適度な脂質
- 腸の調子を整える成分配合
- こだわり過ぎて無理をさせない
総合栄養食を選ぶ
大前提として、「総合栄養食」を選んでください。
「総合栄養食」はそれと水だけで、猫に必要な栄養素が全て摂れて、栄養面だけ考えれば他には何も必要がないフードです。
一方「一般食」は嗜好性が高く、いつもの食事にトッピングしたりして変化をつけたりできる「おかず」的な役割。
「おやつ」はその名の通り「おやつ」ご褒美やしつけなどに使うと効果的です。
「一般食」や「おやつ」に分類されるものは、必要な栄養素は全ては入っていません。
だから普段の食事として「一般的」や「おやつ」を与えてしまっていると、腸内環境が乱れて便秘になることもあるよ
そして何より栄養不足で病気になってしまいます。
特にウエットフードでは「総合栄養食」の種類が少なく、知らずに「一般食」を食べさせていた、ということもあるので要注意です。
「キャットフードの種類」と「総合栄養食の選び方」についてはこちらで詳しく解説しています。
キャットフードの種類は、パッケージ記載する決まりになっているので、表示をさがしてみてね
具体的にはこんな感じです。
【総合栄養食】
【おやつ】
一般食の画像がないのですが、パッケージには『一般食(総合栄養食と一緒に与えてください)』というように記載されています。
良質な動物性タンパク質が主原料
猫は本来肉食なので腸の長さが短く、動物性のタンパク質をよく消化できる体の構造になっています。
そのため動物性タンパク質は猫にとって最もスムーズに消化吸収されやすく、便の排出量が減り、腸内に便が溜まりにくくなります。
人の感覚だと、肉ばかりじゃ胃腸に負担がかかるんじゃ?と思いがちだけど、猫にとっては植物性のタンパク質の方が消化しづらいよ
愛猫が便秘気味だなと感じたら、原材料をチェックして、主原料が肉や魚などの動物性タンパク質であることを確認しましょう。
タンパク質は必須栄養素の一つで、エネルギー源、筋肉の維持、被毛の材料にもなります。
原材料は記載されている順番に多く配合されているので、まずは1番に肉、魚などが具体的に記載されてあるフードを選んでください。
原材料でよく見る「ミール」について詳しく解説しています↓↓↓
食物繊維がバランスよく配合
食物繊維には可溶性(水溶性)食物繊維と不溶性食物繊維があります。
それぞれ便通によい効果があるよ
ただし、成分値は不溶性食物繊維しか表示されません。
現代の技術では可溶性(水溶性)食物繊維の量を正確に計測するのが難しいためです。
原材料を確認して食物繊維源をチェックし、可溶性と不要性がバランスよく配合されているものがよりよいです。
軟便下痢の猫にも食物繊維が配合されているフードが向いているよ
適度な脂質
適度な脂質は滑りを良くして硬い便を出しやすくする働きがあります。
特に決まりはありませんが、AAFCOの栄養基準では9%以上となっています。
よく便秘には15〜20%が目安といわれていますが、猫ちゃんの個体差がありますし摂りすぎると肥満や下痢の原因にもなるので、愛猫の様子をみながら与えてください。
AAFCO(Association of American Feed Control Official:米国飼料検査官協会)
ペットフードの栄養基準やラベル表示のルールなどに関する基準を決めているアメリカの団体
この栄養基準がグローバルスタンダードで日本のペットフードのほとんどがAAFCOの栄養基準を採用
腸の調子を整える成分配合
最近よく目にする「プロバイオティクス」のことだよ
※善玉菌を増やす方法:「腸内細菌と健康(厚生労働省)」
「プロバイオティクス」は加齢とともに減少するので、食事からの摂取が理想的です。
プロバイオティクスとプレバイオティクスはそれぞれ別の働きをしますが、ともに助け合って腸内を良い環境にしてくれます。
近年人間に注目されている「腸活」だけど、知れば知るほど多方面で良さそうだね
【プロバイオティクスではないけれど腸に良い成分】
ビール酵母・ラクトバチルス・アシドフィルス発酵物・乾燥ビフィドバクテリウムアニマリス発酵物
こだわり過ぎて無理をさせない
みなさん愛猫のためにキャットフードこだわりたくなりますよね?
ちょっと(だいぶ(;^_^A?)退屈ななこの記事を読んでくれている方は、愛猫の体調のためにどのフードがベストなのかを真面目に考えている方だと思います。
たしかに原材料や成分にこだわって、良質なフードを選ぶのは良いことです。(このサイトでも良質フードをおすすめしていますし…)
でももしそのフードが愛猫の体に合っていなかったら?愛猫の好みでなかったら?
全ての猫ちゃんに食いつきが良くて体にも合っていて、病気にもならないキャットフードは存在しないよ
人と同じで好みも、体質もそれぞれ違うし、飽きたりもします。
だから良質なフードだからといって体調を崩しているのにこだわりすぎないでくださいね。
栄養素がちゃんと摂れ、不要なものが添加されていなければ、あとは「愛猫が健康で美味しく食べてくれる」が第一優先です。
便秘の猫におすすめキャットフード6選
GRANDS(グランツ)チキン&サーモン
商品名 | GRANDS(グランツ)チキン&サーモン |
対象年齢 | 全猫種 |
原産国 | フランス |
成分 | 粗タンパク質36%、脂質17%、粗繊維4.5%、粗灰分 8.5%、水分 10%、オメガ6脂肪酸0.7%、オメガ3脂肪酸0.5%、リン1.1%、マグネシウム 0.09%、ナトリウム 0.60%、カルシウム 1.60% |
原材料 | 脱水チキン30%、フレッシュチキン15%、脱水サーモン14%、チキンファット10%、チキンプロテイン2%、サーモンオイル 0.8%、さつまいも、じゃがいも、エンドウ豆、チコリ、マンナンオリゴ糖、ビール酵母、ユッカエキス、クランベリー、ブロッコリー、ブルーベリー、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A、D3、E)、アミノ酸類(タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(銅、ヨウ素、鉄、マンガン、セレン、亜鉛) |
カロリー | 361kcal(100gあたり) |
糖質 | 24% |
価格 | 3200円 (1㎏あたり) |
備考 | ・グレインフリー ・添加物・着色料・保存料なし ・毛玉ケア・尿路ケア・お腹ケア成分配合 ・500g小分けパッケージで酸化防止 ・初回62%割引+サンプルあり |
第一主原料が動物性の良質なタンパク質で高タンパク低糖質のため消化しやすくなっています。
食物繊維の豊富なサツマイモ・じゃかいもや腸内環境を整えるチコリ・マンナンオリゴ糖・ビール酵母が配合されていて便秘の猫ちゃんに試したいフード。
また保存料無添加で、1袋500gの小分けパックになっていいるので、酸化して劣化する前に食べきることができます。
しかも初回は1袋1000円で購入できるので、万が一愛猫に合わなかったりしてもたくさん無駄にしなくてすみます。
それに加え他の味のサンプルも付いてくるので、愛猫の好みも同時にわかって助かるんです。
愛猫のお腹の調子が良くなって、グランツを定期購入にすることにしたら、さらに嬉しいことがたくさんあるので詳しくは公式ページでチェックしてみてね!
ジャガーキャットフード
商品名 | ジャガーキャットフード |
対象年齢 | 全年齢 |
生産国 | イギリス |
内容量 | 1.5㎏ |
成分 | タンパク質37%以上、脂質14.88%以上、粗繊維5.25%以下、灰分10.13%以下、水分8%以下 |
原材料 | 肉類(チキン生肉、乾燥チキン、乾燥鴨肉、チキンレバー、鴨生肉)、魚類(生サーモン、生マス)、ジャガイモ、エンドウ豆、サツマイモ、乾燥卵、チキングレイビー、チキンオイル、アルファルファ、エンドウ豆繊維、サーモンオイル、フェンネル、マリーゴールド、カモミール、ペパーミント、フラクトオリゴ糖、アニス、フェヌグリーク、リンゴ、ニンジン、クランベリー、セイヨウタンポポ、海藻、カボチャパウダー、ローズマリー、ホウレンソウ、ビルベリー、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、ヨウ素)、ビタミン類(E、C、A、B1、B2、D3)、メチオニン、タウリン、リジン、L-カルニチン、乳酸菌 |
カロリー | 387.5kcal(100gあたり) |
糖質 | 24.74% |
価格 | 3,359円 (1㎏あたり) |
備考 | ・ヒューマングレード ・FEDIAF基準工場で生産 ・グレインフリー ・添加物・着色料なし |
良質な動物性原材料を80%も使用しています。
猫は植物性のタンパク質は消化しにくい体質なので、動物性タンパク質が多いのはいいですね。
ジャガーの特徴としては、原材料にチキンレバーを使用しているところです。
野生の猫は小動物を丸ごと食べて、肉と内臓の両方から栄養を摂っているんだよ
猫は内臓が大好きだよ
食物繊維が豊富なじゃがいも・エンドウ豆・サツマイモ
腸の調子を整えるフラクトオリゴ糖・アルファルファ、エンドウ豆繊維・乳酸菌も配合されています。
ジャガーも定期便にするとお得なことがあるよ
公式ページでチェックだね!
ウェルネス コア 穀物不使用 室内猫用 骨抜きチキン
商品名 | ウェルネス コア 穀物不使用 室内猫用 骨抜きチキン |
対象年齢 | 1歳以上 |
原産国 | アメリカ |
成分 | たんぱく質38.0%以上、脂質12.0%以上、粗繊維5.0%以下、灰分9.0%以下、水分10.0%以下、カルシウム2.2%以下、リン1.6%以下、ビタミンA25,000IU/kg以上、ビタミンE200IU/kg以上、タウリン0.1%以上、L-カルニチン100mg/kg以上、オメガ-6脂肪酸3.0%以上、オメガ-3脂肪酸0.5%以上、グルコサミン400mg/kg以上、コンドロイチン硫酸300mg/kg以上、総乳酸菌数※190,000FU/g以上 ※ラクトバチルス・プランタルム、エンテロコッカス・フェシウム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィラス |
原材料 | 骨抜きチキン、七面鳥ミール、チキンミール、えんどう、じゃがいも、トマトポマス、粗挽き亜麻仁(オメガ-3脂肪酸源)、鶏脂(ミックストコフェロールで酸化防止)、チキンエキス、チコリ根抽出物、クランベリー、乾燥こんぶ、ラクトバチルス・プランタルム※、エンテロコッカス・フェシウム※、ラクトバチルス・カゼイ※、ラクトバチルス・アシドフィラス※、ユッカ抽出物、L-カルニチン、グルコサミン、コンドロイチン硫酸、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、A、B1、パントテン酸、B6、B2、D3、ビオチン、B12、葉酸、アスコルビン酸)、ミネラル類(亜鉛タンパク化合物、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、鉄タンパク化合物、硫酸第一鉄、硫酸銅、銅タンパク化合物、マンガンタンパク化合物、硫酸マンガン、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物、スペアミント抽出物) ※乳酸菌 |
カロリー | 356kcal(100gあたり) |
糖質 | 26% |
価格 | 2190円 (1㎏あたり) |
備考 | ・グレインフリー ・人工着色料・保存料なし ・消化器サポート ・AAFCO(米国飼料検査官協会)栄養基 |
良質な骨抜きチキンを第一主原料にして、タンパク質38%以上、糖質26%と高タンパク低糖質。
人工的な着色料・保存料も使用していません。自然由来の酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物、スペアミント抽出物)です。
消化器サポート成分として食物繊維とたくさんの乳酸菌が含まれているので、便秘の猫ちゃんに適しているよ
ちなみに抗酸化物質のポリフェノールを豊富に含むクランベリーを配合で、猫に多い泌尿器系トラブルにも配慮されていて安心です。
クプレラ ホリスティックグレインフリー キャットフード
商品名 | クプレラ ホリスティックグレインフリー キャットフード |
対象年齢 | 全年齢 |
原産国 | オーストラリア |
成分 | 粗タンパク質31%以上、粗脂肪12%以上、粗繊維5%以下、粗灰分9%以下、水分10%以下、コンドロイチン硫酸1300mg/kg以上 |
原材料 | 魚類(ギンヒラス、シロギス、豪州真ダイ)、サツマイモ、 魚油、 藻類(昆布)、モンモリロナイト、ユッカ、白菜、 アルファルファ、 炭酸カルシウム、チコリ、活性酵素、プロバイオティクス(好酸性乳酸桿菌、機能性酵母、陽性桿菌)、 多糖類、必須アミノ酸(タウリン、アルギニン、ヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン)、ビタミン&キレートミネラル( カロテン、 塩化コリン、 ビタミンE、 鉄、 ビタミンA、 亜鉛、 ナイアシン、 葉酸、 チアミン、 ビタミンB6、 マンガン、 ビタミンK群、 ヨウ素 ) |
カロリー | 395kcal(100gあたり) |
糖質 | 33% |
価格 | 3251円(1㎏あたり) |
備考 | ・グレインフリー ・着色料・保存料不使用 ・プロバイオティクス・プレバイオティクス配合 |
良質な白身魚が主原料。
熱に弱い酵素・ビタミン・プロバイオティクスは非加熱にすることによって、より効果が高く得られる配合になっています。
プロバイオティクスと合わせてプレバイオティクスも配合され、消化器に配慮されています。
人工着色料・保存料を不使用で、薬剤ではないビタミンCを主体とした安全性の高い脱酸素剤で保存。
保存料不使用だから、開封後は早めに消費できる規格で購入することをおすすめするよ!
ピュリナワン室内飼い猫用 インドアキャットチキン
商品名 | ピュリナワン室内飼い猫用 インドアキャットチキン |
対象年齢 | 1歳~ |
原産国 | オーストラリア |
成分 | たんぱく質34 %以上、脂質12 %以上、粗繊維7 %以下、灰分8.5 %以下水分12 %以下、カルシウム0.6 %以上、リン0.5 %以上、マグネシウム0.12 %、ビタミンC60 mg/kg以上、ビタミンE465 IU/kg以上、オメガ6脂肪酸(リノール酸+アラキドン酸)1.2 %以上、オメガ3脂肪(DHA+EPA) 0.01 %以上、タウリン0.1 %以上 |
原材料 | チキン、チキンミール、コーングルテン、小麦、食物繊維(ビートパルプ、ライスファイバー、セルロース、可溶性繊維(オリゴ糖源))、米、脱脂大豆、鶏脂(オメガ6脂肪酸源)、小麦たんぱく、大麦、フィッシュミール(オメガ3脂肪酸源)、たんぱく加水分解物、酵母(βグルカン源)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、カラメル色素、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン、C)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン) |
カロリー | 351kcal(100gあたり) |
糖質 | 26.5% |
価格 | 1235円(1㎏あたり) |
備考 | ・人工着色料・保存料不使用 ・プロバイオティクス・プレバイオティクス配合 ・分包タイプ |
ピュリナワンは、「キットカット」や「ネスカフェ」などで有名な「ネスレ」のキャットフードです。
みんなもよく知る食品メーカーなので安心感がありますよね。
食物繊維を含んでいることで毛玉を便と一緒に排出したり、腸内の善玉菌に働いてくれます。
またピュリナワンシリーズの良いところは、分包タイプにしてくれているところ。
大きなパッケージを開けるとこのような分包になっています。
容量は商品によって違うのですが400~550gになっています。
酸化しづらく愛猫に鮮度のよいフードを与えることができて安心ですね。
グレインフリーではないのですが穀物にアレルギーがなく、お手頃価格のキャットフードで探している方はよいと思います。
ちなみにこのサイトででも価格別でおすすめしているキャットフードがあります。詳しくはこちら↓↓↓
キャットフードの酸化が気になる方は、保存方法に関しての記事があります。
猫の便秘の症状(目安)と種類
人間と同じ様に猫にとっても便秘は不快な状態です。
愛猫の便秘のサインに気づいて、できるだけ早く対処してあげましょう。
便秘の症状(目安)
便秘の症状の説明の前に、理想のうんちの状態から紹介します。
理想のうんちはつかんでも崩れず、周りに天ぷらの衣のように猫砂がくっつくくらいの水分量と「つや」があって、切れずに一本でするっと出てくる状態
それでは「便秘」の状態はどんな症状でしょうか?
便の状態や排便の回数には個体差があるため、愛猫の「いつも」と比べてどうか?で観察してね
【便秘とは?】
・腸内に便が溜まってスッキリと排便できなくなっている状態
・便が3日以上出ていない
【毎日出ていても便秘の場合】
・トイレの滞在時間が長くずっとふんばっても出ない
・傷みで鳴く
・便に水分がなく石のようにカチカチ・カサカサ
・ウサギのようなコロコロした便を1日に何回かに分けてする
・トイレに行く回数が多い割に出ている便が少ない
・お腹を触ると固い。便と思われるかたまりがある
・トイレ以外で排便
・無気力
・食欲不振
・嘔吐
理想のうんちと便秘の状態を知ってどう?
「ウチの子毎日出てるけど便秘に近いかも」という方もいるのではないでしょうか?
猫は水分摂取が少ない子が多いので、毎日排便していても便秘症状になりがちです。
便秘によって精神面にも影響するとなれば早く解決してあげたいですね。
便秘の種類
便秘はその原因によって起こるメカニズムが違います。
次の章で解説する原因がどんな風に体に異変がおきて便秘になるのかを、サラッとでも知っておくと愛猫の体をより理解できるので、便秘の種類を解説しておきますね。
人間も同じだから参考になるよ
機能性便秘 | 排便をコントロールしている自律神経が正しく働かないことが原因 |
器質性便秘 | 物理的な便の通過障害が原因で病気や症状がある |
症候性便秘 | 物理的な便の通過障害はないが他の病気や症状が原因 |
機能性便秘
機能性便秘には以下の3つの種類があります。
弛緩性便秘 | 大腸の働きが弱まることで便の通過に時間がかかり、便の水分が失われて硬くなる便秘 《例》腹筋などの筋力低下 |
痙攣性便秘 | 大腸の動きに規則性がなくなり正常に動かなくなることで、便が通過できなくなり便の水分が失われて硬くなる 《例》ストレス |
直腸性便秘 | 通常直直腸まで達すると排便したくなるが、排便のサインに鈍感になり便秘 《例》トイレの我慢を繰り返す(落ち着けない・汚れている) |
器質性便秘
器質性便秘は、物理的に何かがあるから便が通過しづらくなっている状態です。
例としては、骨盤狭窄、腸管内異物、腸管腫瘍、肛門嚢の炎症による痛みなどがあります。
詳しくは次の章の「便秘の原因」で説明します。
症候性便秘
器質性便秘のような物理的に便通の障害になるものはないけれど、他の病気や症状が原因の便秘です。
例としては、神経疾患、関節疾患、糖尿病などです。
詳しくは次の章の「便秘の原因」で説明します。
猫の便秘の原因と対処法
猫の「便秘」には様々な原因があります。
なかには深刻な原因によって「便秘」になっている場合もあるので、これからお伝えする「便秘の原因」を知って対処法につなげよう
【猫の便秘の原因】
食生活・環境 | なりやすい猫 | 病気 | 薬 |
---|---|---|---|
・水分不足 ・キャとフードが 合っていない ・ストレス ・運動不足 ・毛玉 ・季節 | ・高齢猫 ・しっぽの短い猫 ・肥満 | ・腸の不調 ・肛門の異常・病気 ・骨や神経の異常 ・慢性腎臓病 | ・薬の副作用 |
食生活・環境と家庭でできる対処法
食生活と環境が原因の便秘はたくさんの「便秘の原因」の中で、私たちが家庭で対処できる部分なので、他の原因でないことが分かったらしっかり改善してあげましょう。
水分不足
猫は祖先が砂漠のリビアヤマネコなので、少ない水分で生きていける体の構造になっています。
そのため放っておくとどうしても飲水量が少なくなりがち。
少ない水を腎臓で凝縮して体に吸収するため、腎臓には負担がかかり、便には水分が足りなくなるのです。
猫に腎臓病と便秘が多いのはこのためです。
水分不足 家庭でできる対処法
- ウェットフードを活用する
- 飲水量を増やす工夫をする
猫は水分不足から腎臓病や便秘になりやすく、水分補給は多くの飼い主さんにとって大きな課題のひとつですよね。
猫の一日の水分摂取量の目安は体重×40~50mlと言われています。
【体重4㎏の1日の水分摂取量】
4㎏×40~50ml=160~200ml
この水分摂取量は飲み水だけでなく、食べ物や代謝によって身体から作られる水分も含めての量です。
水分補給で一番おすすめな方法はウェットフードを取り入れること。
野生の猫が本来食べる小動物の水分量は約70%、ドライフードの水分量は約10%、全然足りないですよね。
一方ウェットフードの水分量は約80%なので、大きく水分補給することができます。
しかも水を飲むだけだと、尿として排出される割合が大きくなるのに対し、ウェットフードで水分を摂ると便に水分が含まれるので便秘解消にも有効だよ
ウェットフードから摂取できる水分量は簡単に計算できます↓↓↓
【ウェットフード水分量80%の場合】
食べるウェットフードの量×0.8=摂取できる水分量
【ウェットフードを取り入れた場合の飲水量】
1日の水分摂取量ーウェットフードで摂取できる水分量=飲み水で摂取する量
【ウェットフードを活用する時の注意点】
量をあまり食べられない子の場合は特に「総合栄養食」を選ぶ
(一般食やおやつをメインで食べさせると栄養不足や便秘の原因になる)
水を飲ませる方法
猫が通る場所数か所にさりげなく飲水スポットを用意してあげるのが基本です。
水はこまめに取り替えて清潔にしてください。
また、好みの食器をさがしたり、鶏のゆで汁を水に加えると飲んでくれる場合も。
猫によって水の飲み方に好みがあるので愛猫が喜ぶ方法を模索してみましょう。
例えば自動給水機を使うなら「流水タイプ」「湧き水タイプ」など数種類ありますし、メダカの水槽水が好きな子には愛猫専用の水槽を用意するなどもいいと思います。
我が家の猫はメダカ水好きなので、専用の水槽を用意してあげたら、以前より飲んでくれるようになったよ
しめしめ…(^_^)v
【水分摂取の注意点】
水を飲ませ過ぎると胃腸や腎臓に負担がかかる
無色透明のおしっこをしていたら飲ませ過ぎ
キャトフードが合っていない
キャットフードが合っていない原因には色々ありますが、まず飼い主として気を付けたいのは、「総合栄養食」をメインの柱として与えているか?ということです。
キャットフードには大きく分けて、それだけで猫に必要な栄誉素が摂れる「総合栄養食」と嗜好性が高くいつものフードのトッピングなどに使う「一般食」と「おやつ」に分けられます。
キャとフードの種類についてはこちら↓↓↓
この「総合栄養食」ではなく、「一般食」や「おやつ」ばかりを与えて偏食なっていませんか?
腸内環境が乱れて「便秘」になってしまうばかりか、栄養不足で病気になってしまうよ
キャトフードのパッケージに「総合栄養食」と記載されているか確認してみましょう。
また食物繊維は一般的に腸に良い成分なので、「便秘の猫おすすめのキャットフード」でも適度な食物繊維が入っているものを紹介していますが、食物繊維も多すぎると腸の不調の原因になります。
特に不溶性食満繊維※は多すぎると便秘になります。
※不溶性食物繊維=便の量を増やして腸を刺激し、スムーズな排便を促す
野菜・豆類・キノコ・海藻…等々
他にキャとフードが原因で考えられる原因には、成分や原材料が愛猫の体に合っていない場合や、キャットフードを変更したということがあります。
キャトフードが合っていない 家庭でできる対処法
- 総合栄養食を与える
- フード変更した場合調子の良かったフードにもどす
- 腸によい成分配合のフードにする
- 体に合った成分・原材料のものにする
猫の平均寿命は1980年では3歳だったのが、2020年では13歳!40年で10年も延びています。
猫の一年は人間の4年分と考えるとさらにスゴイ!
これは「総合栄養食」と獣医医療の発展が大きな要因といわれています。
まずはメインであげているフードが、「総合栄養食」か確認してみてください。
パッケージに記載する決まりになっているので、探してみてくださいね。
もし「一般食」や「おやつ」だったら、それが原因かもしれません。
「総合栄養食」はそれと水だけで猫に必要な栄養素が満たされているフード。
「一般食」は嗜好性が高くいつものご飯に変化をつけたりするためのもので、栄養のバランスはとられていません。
「おやつ」はおやつです。ご褒美やしつけなどに使うと有効ですね。
このように、「一般食」や「おやつ」をメインの食事として与えていると、栄養が偏り腸内環境が乱れることで便秘の原因に。
栄養不足で病気になってしまうこともあるから、メインのフードは「総合栄養食」だよ
「フードを変更したら便秘になった」といった場合は調子が良かった時のフードに戻してあげてください。
新しいフードの中に、愛猫に合わない成分や原材料が含まれているのかもしれません。
こだわった原材料・成分のフードでも愛猫に合わなかったら意味がないですよね。
これは「軟便下痢」の時と同じですね
「便秘の猫用キャットフードの選び方」でも解説しましたが、以下の項目も便秘への対処法として大切なので再度見直してみてくださいね。
【便秘への対処法】
・良質な動物性タンパク質のフードか?
・水溶性、不要性食物繊維がバランスよく配合されているか?(多すぎても便秘の原因に)
・お腹の調子を整える成分(プロバイオティクス、プレバイオティクス)が配合されているとなおよいです。
すでに便秘になっている場合は、不溶性食物繊維を多く摂ると腸の中でガスが発生してお腹が苦しくなり、腸の動きが悪くなるのでまずは水溶性食物繊維から摂るとよい
ストレス
自由気ままに思える猫様ですが、私たちが考えているより些細なことにストレスを感じています。
食欲不振の記事でもお伝えしましたが、引っ越しや家の改装、新しい家具が増えた、人の出入りが増えたなども猫にとっては大事件です。
またトイレの場所が落ち着かない、大きな物音がする、トイレの形、猫砂、匂いが気に入らないといったトイレ自体の問題。
さらに多頭飼いで同居猫とトイレが共有で使いたくない、使えない、トイレが不潔で嫌だ。
トイレをしている時に嫌なことがあったから、またこのトイレを使うと嫌なことがあるはず。
などなど……
猫にとってはこんなことがストレスになります。
そしてストレスが慢性化すると、緊張や興奮している時に働く自律神経の交感神経がずっと優位に働くことになります。
交感神経が優位なときは腸の働きが抑えられて「トイレどころではない!」という状態。
私たちが、試合中や試験中にトイレに行きたくならなかったり、旅行に行ってなんだか便秘っぽくなるのと同じだよ
こんな自律神経の乱れやトイレが嫌で我慢したりを繰り返すことで、排便のリズムが崩れて「便秘」になります。
ちなみに余談ですが、リラックスしている時には「副交感神経」が優位になります。
ストレス 家庭でできる対処法
- 落ち着ける環境や場所をつくる
- トイレを落ち着ける場所にする
- トイレの形・猫砂・匂いを好みをさがす
- 同居猫とトイレを共有しない
猫は自分のテリトリーを侵される心配があると、ストレスで体調を崩したり、問題行動をしたりします。
環境が変化することによって、落ち着けるお気に入りの場所がなくなってまうと便秘になることも。
そんな原因が思い当たる場合はまずは、安心できる場所を確保してあげて!
トイレの場所も同じで、うるさかったり、人の通りが頻繁で落ち着いてできないと、排便を我慢して便秘になってしまいます。
落ち着いた場所で、好みのトイレを用意します。
また猫トイレの数=猫の数+1がよいとされています。
これなら好きな場所で、好きな時に清潔なトイレですることができるからです。
特に多頭飼いの場合は注意してみてあげることが大切です。
他の猫と共有になるのが嫌な場合や、強い猫に落ち着いてトイレをさせてもらえない場合などもあるよ( ;∀;)
その場合は別室など他の猫から隔離して落ち着ける場所にトイレを置いてあげてください。
運動不足
近年家猫は完全室内飼いが推奨されています。
思わぬ事故やケガ、感染症などのリスクを避けることができるからです。
でも完全室内飼いによって、運動不足になりがちなのが家猫の現実。
ケガや感染症が減った反面、運動不足によって肥満や生活習慣病が多くなったよ
運動不足によって腸の動きがにぶくなり、便秘になります。
運動不足 家庭でできる対処法
- 上下運動ができる部屋づくりをする
- 狩りをイメージした遊びをする
猫は高い場所を好む動物なので、キャットタワーやキャットステップなど高さで猫を楽しませたり運動できるものを用意してあげるとよいでしょう。
高さを利用した部屋づくりをすることで、「人と猫」や「猫と猫」の住み分けを上手くできると狭いお部屋でもトラブルなく過ごせます。
凄く広いお家でなくても大丈夫!
我が家では、キャットタワーの他に、2段ベッドで(たぶん)喜んで上ったり、下りたり、ベッド下に隠れたり、好き勝手にゴロゴロしたりしているよ(^_^;)
お部屋づくりの他には、やっぱり飼い主さんが遊んであげることが一番のコミュニケーションであり、運動不足解消になります。
猫は長時間の運動には向かないので、1回10分~15分くらい狩りをイメージした遊びをしてあげると、運動になるだけでなく心も満足します。
体を動かすことで、腸の動きが良くなって便秘予防・解消にもなります。
毛玉
抜け毛が多いと、毛づくろい(グルーミング)でたくさん飲み込みます。
適度に便と一緒に排泄されるのが一番理想的ですが、吐いたり腸で詰まると便秘の原因になります。
(よく毛玉を吐く子も多いですが、胃腸に負担をかけるため本当は良い状態ではありません。)
毛玉 家庭でできる対処法
- 食物繊維多めのキャとフードを与える
- おまめにブラッシングする
- シャンプーをする
可溶性(水溶性)食物繊維・不溶性食物繊維をバランスよく適度に配合されたものを選ぼう
すでに便秘になっている場合は、不溶性食物繊維を多く摂ると腸の中でガスが発生してお腹が苦しくなり、腸の動きが悪くなるのでまずは不溶性食物繊維から摂るとよい
猫草は食物繊維が多く消化できないため、重度の便秘時はNG
腸に詰まって悪化。使用する場合は予防として使う
こまめにブラッシングをすることで飲み込む量が少し少なくなりますが、換毛期ではシャンプーをするのが一番効果的のようです。
お風呂嫌いな子が多くて大変だけどね(;^_^A
季節
季節が影響することもあります。
特に冬は運動量が減りエネルギー消費量が減ることや飲水量が減ってしまうことで便秘になりやすくなります。
季節 家庭でできる対処法
- ウェットフード、飲み水を温める
- 遊びをする
キャットフードも飲み水も、猫が本来食べる小動物の体温のように温かいものをを好むと言われています。(必ずしもそうではない場合もありますが(^_^;))
寒い季節に飲水量が減ったと感じたら、少し温めてみるのも良いでしょう。
猫は視覚が弱く、臭覚が鋭いのでキャットフードも風味で味わっています。
キャットフードを温めると香りが立って、風味がよくなるのでウェットフードを食べてくれれば、一緒に水分も摂れるのでいいよ!
寒い季節も遊びに誘ってみましょう。
運動で腸が動きエネルギー代謝が増えれば、便秘予防にもなります。
便秘になりやすい猫
ここではほかの原因とリンクする部分もありますが、「特にこういう猫は注意して!」という意味であげておきますね。
家庭でできることもありますが、まず動物病院で相談してください。
高齢猫
人間と同じで高齢になると体の水分量が減ってしまいます。
体の水分が減れば便に水分が不足して詰まりやすくなります。
また高齢猫は筋力も落ちることで、便を押し出す筋力が落ちることで便秘に。
肥満
肥満によって内臓脂肪が腸を圧迫すること、運動不足で腸の動きが鈍くなることで、便秘になりやすくなります。
肥満は便秘だけでなく様々な病気の原因になるので、まず肥満解消をおすすめします。
運動のほかに、ダイエットによいキャットフードの与え方や選び方はこちらで詳しく解説しています↓↓↓
しっぽの短い猫
生まれつきしっぽが短い「マンクス」という猫種は、しっぽや腰を構成する骨が変形するという、先天的異常があります。
そのため、排便する力が弱くなるなど腸に障害が起きやすく、便秘にもなりやすいといわれています。
病気が原因の便秘
病気が原因の場合は便秘そのものではなく、便秘の原因になっている病気や症状などを治したり、緩和させて苦痛を取り除いてあげることが大切です。
そしてこれらはどれも動物病院で治療や処置をしてもらうことが必要になるので、私たちにできることは、できるだけ早く気づいてあげることです。
腸の不調
腸の不調で便秘になるケースですが、どれも命に関わるものなので、ただの便秘と思わず早急に対処してあげてね
腫瘍 ポリープ | 猫でよくみられる腸の腫瘍(腸管腫瘍)には、リンパ腫、腺癌、肥満細胞腫などがある➡便が通りにくくなる➡便秘 《他の症状》食欲不振、軟便、血便、嘔吐、腸の通過障害(腸閉塞)など |
異物誤飲 | 異物誤飲し腸に詰まった場合、腸が壊死したり腸閉塞で手術に。 異物によって後から来た便が渋滞し腸閉塞➡排便困難➡便秘 《他の症状》嘔吐など |
巨大結腸症 | 便秘が何日も続いて結腸に便がたまって広がったままの状態になると結腸の働きが弱くなってしまう➡排便困難➡便秘 |
猫の誤飲・誤食の詳しい解説はこちら↓↓↓
肛門の異常
肛門嚢(こうもんのう)の炎症 | 肛門の付近にある左右肛門嚢という分泌器官に蓄えられた分泌液が排便と共に排出されず細菌感染➡炎症➡痛みで排尿困難➡便秘 |
肛門周囲瘻(こうもんしゅういろう) | 肛門の周囲に細長い穴が開く病気➡排便困難➡便秘 |
長毛種の毛が肛門に蓋 | 長毛種で便と毛が絡まり肛門に蓋をしてしまっている状態➡排尿困難➡便秘 おしりをこすりつけたり、排便時に鳴いたり、痛みから食欲不振を起こしたりする |
骨や神経の異常
骨盤骨折 | 交通事故などで骨盤骨折をした際に、適切に処置をしなかったことで骨盤が狭くなってしまうと排便がスムーズにできなくなる場合があり |
四肢骨折 発育期の骨の成長異常 | 後肢に変形性関節症や脱臼などの関節に疾患があると、跛行※や歩行時の痛みなどが生じる |
椎間板ヘルニア 馬尾症候群 | 脊髄が圧迫され、痛み、跛行※、麻痺、排便困難などが起こり便秘に |
脊椎疾患 | 脊椎炎症や損傷で神経伝達に異常が生じ、排便機能が働かなくなる場合も |
※跛行…歩くときにうまく体重を支えられず、足を引きずって歩くこと
猫は何か行動をしている時に嫌なことがあると、セットで覚えてしまいその行動自体を嫌がる習性があるよ
そのため骨や神経の疾患で排便姿勢を取ることが難しくなるケースもあり、「痛みがあって排便を我慢した」ことをきっかけに便秘になってしまうこともあります。
慢性腎臓病
猫が腎臓胃病になったことのサインとして「多飲多尿」があげられます。
腎臓は血液中の老廃物や水分をろ過して尿にする役割を担っていますが、その機能が衰えると、老廃物や水分が血液中にたまってしまいます。
そこで尿量を増やして老廃物や水分を排泄しよとするのですが、腎臓の機能が衰えているので凝縮できず薄い尿を大量に出すように。
水分を出した分を補おうとして、多飲になり腎臓病の「多飲多尿」の症状になるわけです。
この様に多尿になったことで、体の水分が不足して便秘の原因になります。
特に5歳以上では腎臓病の初期症状として便秘が現れることが多いので注意してあげて
薬の副作用
現在服用中の薬などの副作用によって便秘になることがあります。
その場合は獣医師に相談してみましょう。
他の薬に変更することで改善する場合もあります。
受診の目安
これまで解説してきた便秘の原因から分かる通り、原因がたくさんあっても家庭で対処できる部分は意外と少ないですよね。
次の項を参考に迷ったら動物病院を受診して診てもらおう
- 便秘の症状が3日以上続く場合
- 自宅で試した解消法に効果がない場合
- 便に血が混ざっている場合
- 排便がしづらそう
- 便が細くなった、平たくなった
- 便秘以外の症状がある
病院での治療法
それでは便秘によって動物病院を受診した場合に、実際どんな検査・治療・処置をしていくのか解説していきます。
必ずこの通りとは限らないけど、こんなこともあるんだという参考にしてね
検査
身体検査 | 便の溜まり具合、全身状態のチェック |
血液検査 | 便秘による全身状態の悪化を診る 脱水を起こしやすい病気の可能性を探る(慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症) |
レントゲン | 便の溜まり具合、骨盤の形・狭さを調べる 足腰の痛みをともなう骨・関節の異常を調べる |
治療法
- 総合栄養食を与える
- フード変更した場合調子の良かったフードにもどす
- 腸によい成分配合のフードにする※
- 体に合った成分・原材料のものにする
※食物繊維・プロバイオティクス・プレバイオティクス
- 下剤➡便の水分を保持してスムーズに排泄しやすくする
- 消化管の運動を促す薬
- 鎮痛薬➡腰の痛み、関節炎の治療
- 摘便➡硬い便が栓となっている場合、肛門から指を入れてかき出す
- 浣腸➡肛門から温めた生理食塩水を注入
浣腸である程度排泄されたら、食事療法や薬物療法で様子をみる
- 結腸摘出術➡巨大結腸症※が食事療法・薬物療法・摘便でも繰り返す場合、大きく切除する
- 骨盤拡張術➡骨盤が狭くなっている場合、骨盤のすきまを広げる
※巨大結腸症=大腸の一部である結腸に便が滞って結腸が巨大化。便が固くなりすぎて自力では排便できない状態
便秘猫用キャットフード6選!原因と対処法まとめ
猫にとって便秘は不快なだけでなく、重大な病気や不調がかくれていることも多いことがわかりましたよね。
猫は便秘になりやすいので、ついいつものことと見過ごしがちですが家庭でできる対処法は積極的にやってあげたいですね。
このサイトでは『猫の体は食べ物でできている』ことをテーマに、愛猫の体と食(キャットフード)について詳しく解説しています。
今回も皆さんの愛猫のためにこの記事がお役に立てたら幸いです。
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