こんにちは!
ずぼらミニマリストのChieriです。
猫を初めてお迎えするときにまず知りたいと思うことは、『最低限何を用意すればいいんだろう』ということと、『食べちゃだめなものって何だろう』ってことだと思います。
猫初心者にとってこれって2大疑問!
猫お迎えの準備について詳しくはこちら↓↓↓
筆者は初めて猫をお迎えしたときは、食べさせても大丈夫なものや、万が一口にしたら危険なものの区別が分からなくて、しばらく不安だったよ
特に子猫は好奇心が旺盛でどこにでも現れて臭いをかいだり、舐めそうになったり……
家の中の何が危険で何が大丈夫なのかが分かるまでは、ヒヤヒヤしたものです。
そこで今回の記事では、猫が食べたら死んでしまうもの、危険なものを表や写真などを使って分かりやすく解説していきますね。
「食品」だけでなく、「植物」や「家の中で人が使用するもの」で身近によくある危険を中心に説明するので参考になれば幸いです。
この記事は獣医師である服部幸先生監修の『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』という書籍で勉強させて頂いて執筆しています。
たくさん参考にさせて頂いていることをご承知おきください。
とても分かりやすい本なので、記事の最後にご紹介もしますのでお楽しみに!
どんな猫が危険?
誤飲・誤食はやっぱり好奇心旺盛な子猫のころに多い結果となっています。
個体差もありますが、やはり子猫の時期には飼い主がやることなすこと、全ての物、全ての物音が物珍しくて反応して近寄ってきます。
初めて猫をお迎えする家庭では、子猫時期=猫初心者であることが多く、飼い主の経験不足から誤飲・誤食を起こしてしまうことも。
また2012年のアニコムによる「ペットのケガや事故の実態調査」では、47.7%がペットのケガや事故を経験していて、その中で最も多かったのが「異物誤飲」という結果でした。
そして「異物誤飲」が起こった場所は、リビング、キッチン、ゲージと家の中が上位を占めています。
このように「誤飲・誤食」はとても身近で、どこの家庭でもありうる事故だということが分かります。
でも私たち飼い主の心がけで防ぐことができる事故でもあります。
猫をこれからお迎えする方はその前に、もうお迎えしている方はできるだけ早く猫の「誤飲・誤食」の現状と危険を知って未然に対策できるといいですね。
誤飲・誤食した時の症状・NG行動・応急処置
「誤飲・誤食」の危険な物を紹介する前に、実際誤飲・誤食したときの症状と対処法を簡単に解説しておきます。
誤飲・誤食した場合の症状
その他中毒の主な症状には、急性腎障害・元気がなくなる・意識が遠くなる・多飲多尿・膵炎けいれん・貧血・興奮・発熱・皮膚の炎症・せき・虚脱・腹痛・下痢・ふらつき……などがみられます。
私たちがみても分かる症状がたくさんありますね。
猫は中毒以外でも「軟便・下痢」になりやすく、原因や対処法の詳しい記事はこちら↓↓↓
「誤飲・誤食」したときは、できるだけ早く対処しなければ命に関わることが多いです。
愛猫の体調だけでなく、「あったものが見当たらない」「遊んでいたものがちぎれている」「食べたかもしれない」と思ったら、できるだけ早く獣医師に相談しましょう。
獣医師にはわかる範囲で以下のことを伝えられると診断の助けになるよ
- いつ食べた(みたい)
- 何を食べた(みたい)
- どれくらい食べた(みたい)
- 食べたものの残骸を持参
- 成分がわかるパッケージなどを持参
- 嘔吐物は触らないように袋にいれて持参
- 持参できなければ写真などで残しておく
受診前のNG行動
「誤飲・誤食」したかもしれないとき、受診前にやってしまいたくなるNG行動があります。
以下のNG行動はやってしまうととても危険なことがあるので是非覚えておいてくださいね。
素人が無理やり吐かせるのは危険なので、一刻も早く獣医師のもとに行きましょう。
他の原因の場合もそうなのですが、愛猫が食欲がなかったら飼い主としては心配で食べさせたくなりますよね?
食欲不振について詳しくはこちら↓↓↓
愛猫に元気がないとき、人も猫も食は大事と思えばこそ「食べないから元気がでないんじゃないか?」「食べたら元気がでるんじゃないか?」「食べないと栄養がとれなくてもっと弱ってしまうんじゃないか?」……と考えてしまいがち。
以前筆者も愛猫が原因不明の嘔吐をしたとき、食べないことが心配でなんとか食べさせようとしてしまったよ
誤飲・誤食ではなかったけど反省したよ
胃の中に食べ物があると、その日のうちに内視鏡・レントゲン・エコー検査ができなくり、診断・発見・治療を遅らせる原因になります
最後の「おしりから飛び出ているものを引っ張る」これやりたくなりますが本当に危険なんです。
ひも状のものなどを誤食した場合、おしりの穴から少しだけ飛び出たままになるときがあります。
そのとき引っ張ってしまうと、腸に残っている部分の異物が腸の内壁を引っ張って、壊死させてしまう恐れがあるとのこと。
出ているものが長すぎるならカットしたり、エリザベスカラーを付けて愛猫が舐めたり引っ張ったりしないようにするのはOKだよ
受診前の応急処置
受診前のNG行動をあげましたが、私たちにできることもあります。
危険な物が愛猫の体に付着している場合、それを舐めてしまい体内にも入ってしまうことを防ぎます。
愛猫の体に原因物質が付いている場合は、ふいたり、水で洗い流したりして皮膚へのダメージを防いだり、体内に入らないようににしよう
ただしすでに皮膚のダメージが大きく、ふいたり、流したりすることが不安な場合は、獣医師に相談してください。
猫が食べると危険なもの56選一覧表
この章ではみなさんが「愛猫に食べさせても大丈夫な物なのか?」「食べてしまったみたいだけど大丈夫なのか?」「どんな物を気を付けてあげればいいのか?」などの気になる品目を一覧表にしてすぐに確認できるようにしました。
猫が食べたらいけない物はとっても多いのですが、その中で特に危険度が高かったり、命に関わるもや、私たちの生活に密着していている物を優先的にあげています。
すぐに調べやすいようにジャンルに関係なく「あいうえお順」で表にしているので、詳しく知りたい場合はそこから解説にとべるよ!
表では表現しきれない内容があるので、気になる品目は解説も読んでね!
【猫が食べたら死ぬもの・危険な物56選】
※生・加熱は危険度によって〇・△・✖で表現
※詳しい解説・補足説明は次の章で確認できます
危険な物 | 危険度 | 生 | 加熱 | 症状 | 危険成分 |
---|---|---|---|---|---|
アサガオ | ー | ー | 嘔吐・幻覚 | ファルビチン | |
アジサイ | ー | ー | 嘔吐・下痢 胃腸炎 | ー | |
アボカド | ? | ー | ー | ? | ペルシン |
アルコール飲料 | ー | ー | アルコール中毒 嘔吐・下痢・呼吸困難・昏睡状態・誤嚥・窒息・呼吸抑制 | アルコール(エタノール) | |
α-リポ酸 | ー | ー | よだれ・嘔吐・運動失調・震え・けいれん | テオクト酸 | |
イカ | ✖ | 〇 | ビタミンB1欠乏 食欲低下・嘔吐・体重減少・神経症状(ふらふら歩く) | チアミナーゼ | |
ウェットティッシュ | ー | ー | 腸閉塞 アルコール含むもので中毒 | アルコール | |
梅 | ✖ | ー | めまい・ふらつき・呼吸困難・心臓発作・腸閉塞 | アミグダリン | |
エッセンシャルオイル | ー | ー | 嘔吐・下痢・中枢神経系の症状・麻痺・肝障害・誤嚥性肺炎 | オイル成分 | |
エビ | ✖ | 〇 | ビタミンB1欠乏 食欲低下・嘔吐・体重減少・神経症状(フラフラ歩く) | チアミターゼ | |
塩素系漂白剤 | ー | ー | 皮膚炎症・嘔吐・下痢・痙攣 | 次亜塩素酸ナトリウム | |
おもちゃ | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
カーネーション | ー | ー | 軽度の消化器症状・皮膚炎 | ? | |
かつお節 | △ | △ | 尿路結石・高カルシウム血症・高カリウム血症 | ミネラル成分 | |
カニ | ✖ | 〇 | ビタミンB1欠乏 食欲低下・嘔吐・体重減少・神経症状(フラフラ歩く) | チアミターゼ | |
カフェイン | ー | ー | 嘔吐・下痢・過度な興奮や動機・不整脈・震え・痙攣 | カフェイン | |
キシリトール | ? | ー | ー | ? | キシリトール |
牛乳 | ✖ | ✖ | 下痢 | 乳糖 | |
薬 | ー | ー | 貧血・血尿・その他 | 医薬品成分 | |
ケーブル | ー | ー | 感電・やけど・肺水腫 | ー | |
魚 | ✖ | 〇 | ビタミンB1欠乏 黄色脂肪症(イエローファット)・嘔吐・下痢 | チアミナーゼ 不飽和脂肪酸 アニサキス | |
さくらんぼ | ✖ | ー | めまい・ふらつき・呼吸困難・心臓発作・腸閉塞 | アミグダリン | |
殺鼠剤 | ー | ー | 全身出血・貧血・呼吸困難・神経障害 | ワルファリン | |
シクラメン | ー | ー | 強烈な嘔吐・消化管炎症・痙攣・心拍数異常・悪寒・死亡 | シクラミン | |
じゃがいも | ✖ | 〇 | 嘔吐・下痢・血便・麻痺・てんかん・呼吸困難・昏睡・頻脈・散瞳 | ソラニン | |
ジョイントマット | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
樟脳(しょうのう) | ー | ー | 嘔吐・皮膚の紅潮・中枢神経障害・呼吸困難 | 樟脳 | |
しらす | ✖ | ✖ | 尿路結石・高カルシウム血症・高カリウム血症 | ミネラル成分 | |
シリコン製品 | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
するめ | ー | ー | 消化不良・腸閉塞 | ー | |
タコ | ✖ | 〇 | ビタミンB1欠乏 食欲低下・嘔吐・体重減少・神経症状(フラフラ歩く) | チアミターゼ | |
タバコ | ー | ー | 重度の嘔吐・心拍数の上昇・血圧低下・痙攣・呼吸不全・がん | ニコチン | |
卵 | ✖ | 〇 | ビタミンB欠乏(ビオチン) | アビジン サルモネラ菌 大腸菌 | |
玉ねぎ・ネギ | ✖ | ✖ | 嘔吐・下痢・呼吸困難・食欲不振・溶結性貧血・血色尿・急性腎障害・死亡 | 有機チオ硫酸化合物 | |
チーズ | ー | ー | 脂質、ナトリウム、カルシウムの過剰摂取 | 脂質 ナトリウム カルシウム | |
チューリップ | ー | ー | 胃腸の炎症・唾液過多・痙攣・心臓の異常・皮膚炎・急性腎障害 | ツリピン | |
チョコレート | ✖ | ✖ | 興奮状態・嘔吐・下痢 神経、心臓に過度な負担で死亡 | テオブロミン | |
ツツジ | ー | ー | 嘔吐・不整脈・運動失調・抑うつ | グラヤノトキシン | |
ティーツリーオイル | ー | ー | 過呼吸・運動失調 | ティーツリー | |
ドッグフード | ー | ー | タウリン不足 拡張型心筋症 | ー | |
ナフタリン | ー | ー | 悪心・嘔吐・下痢・中枢神経障害・肝障害・急性腎障害 | ナフタリン | |
肉 | ✖ | 〇 | アレルギー食中毒・栄養の偏り・寄生虫感染・細菌感染 | 大腸菌 サルモネラ菌 トキソプラズマ | |
にぼし | ✖ | ✖ | 尿路結石・高カルシウム血症・高カリウム血症 | ミネラル成分 | |
ニンニク | ✖ | ✖ | 嘔吐・下痢・呼吸困難・食欲不振・溶結性貧血・血色尿・急性腎障害・死亡 | 有機チオ硫酸化合物 | |
布製品 | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
ヘアゴム | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
ビニール袋 | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
ヒモ | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
ぶどう・レーズン | ? | ー | ー | 腎臓病? | ? |
ホウ酸団子 | ー | ー | 嘔吐・下痢・よだれ・食欲不振 ・嗜眠・痙攣・昏睡・運動失調 ・発熱・皮膚炎・呼吸困難・食欲不振・溶結性貧血・血色尿・急性腎障害・死亡 | ホウ酸 有機チオ硫酸化合物 | |
ボタン電池 | ー | ー | 食堂、胃壁の組織が溶かされる | 電池の放電 | |
マスク | ー | ー | 腸閉塞 | ー | |
もも | ✖ | ー | めまい・ふらつき・呼吸困難・心臓発作・腸閉塞 | アミグダリン | |
ユリ | ー | ー | 嘔吐・抑うつ・食欲不振・元気消失・意識混濁・多飲多尿・ 皮膚炎・膵炎・急性腎障害・死亡 | ? | |
ヨーグルト | ー | △ | 下痢 | 乳糖 | |
冷却材(保冷剤) | ー | ー | 急性腎障害 | エチレングリコール |
猫が食べると死ぬもの・危険なもの56選解説【表・写真付き】
この章では前章でまとめて表にした「猫が食べると危険な物56選」をそれぞれ詳しく解説していくよ!
猫が食べると危険な物 ~食品~
ドッグフード
「ドックフードとキャットフードって違うの?」って思う方もいますよね。
決定的な違いはタウリンです。
タウリンは肉の内臓などに多く含まれている成分で、猫の必須アミノ酸の一つです。
猫の目や心臓、腎臓などの機能を正常に保つために重要な成分だよ
犬は体の中でタウリンをつくることができますが、猫はタウリンをつくることができないため、フードで摂取する必要があります。
ドックフードにはタウリンが入っていないため、猫にドッグフードを与え続けるとタウリン不足になり、拡張型心筋症という心臓病になってしまうかもしれません。
ワンちゃんと猫ちゃんと一緒に暮らしている方は、ドックフードとキャットフード両方をを用意して、お互いにフードをシェアしないように与える場所などを工夫してあげましょう。
キャとフードの種類や選び方の詳しい記事はこちら↓↓↓
チョコレート
不調理由 | カカオ中毒・カフェイン中毒 |
中毒発症量 (体重1㎏あたり) | 発症:20mg/体重1㎏ 重症化:40~50mg 痙攣:60mg |
原因成分 | テオブロミン・カフェイン |
症状 | 落ち着きがなくなって興奮状態になり、嘔吐・下痢 重度:神経や心臓に過度な負担がかり、死に至るおそれも |
チョコレートは誤食が多い食品です。
アメリカの中毒管理センターの報告によると、2019年にあった相談件数の10.7%、1日あたり67件以上あったとのこと。
人にとっては気分や集中力を高める効果もあって、以前「毎朝チョコレートを「ひとかけ」食べている」という女優さんの話を聞いたことがありますが、猫はテオブロミンを排出する能力が低いために中毒になってまうよ
同じチョコレートでもカカオ含有量によって中毒症状があらわれる量が違うので、カカオの多いダークチョコレートは特に注意です!
- ダークチョコレート:~5g/体重1㎏
- ミルクチョコレート:10g/体重1㎏
- ホワイトチョコレート:大量でなければ大丈夫
中毒成分の他にも、砂糖がたくさん入っているのも良くないね
カフェイン入り飲料
不調理由 | カフェイン中毒 |
中毒発症量 (体重1㎏あたり) | 発症:20mg 重症化:40~50mg 痙攣:60mg 死亡:100~200mg |
原因成分 | カフェイン |
症状 | 嘔吐・下痢・過度な興奮や動機・不整脈・震え・痙攣 |
人にとってのカフェインの働きは、眠気や疲労を取り除いて集中力を高める覚醒作用、呼吸機能や運動機能を高めたり、利尿作用などが主なものですよね。
人には適量であればよい効果が得られるカフェインも、体の小さい猫にとっては危険になることもあるよ
水分をあまり摂りたがらず自分のお水はそっちのけで、飼い主さんのカップの飲み物を飲みたがる猫ちゃんて多いですよね。
「飲んでくれるなら」「かわいいから」とついつい与えてしまいそうですが、この記事を読んだ皆さんはもうあげづらいですね(^_^;)
(100mlあたり)
- 玉露茶:160mg(茶10gを60℃の湯60mlで2.5分浸出)
- コーヒー:60mg(粉末10gを熱湯150gで浸出)
- 紅茶:30mg(茶5gを熱湯360mlで1.5~4分浸出)
- 煎茶:20ml(茶10gを熱湯430mlで1分浸出)
- ほうじ茶・ウーロン茶:20mg(茶15gを熱湯650mlで30秒浸出)
100mlあたり上記のカフェイン量なので、がぶ飲みしなければ大丈夫そうですが、体の小さい子猫ですと影響が大きくなってしまうので危険です。
アルコール飲料
不調理由 | アルコール(エタノール)中毒 |
中毒発症量 (体重1㎏あたり) | 個体差とアルコール度数による |
原因成分 | アルコール(エタノール) |
症状 | 嘔吐・下痢・呼吸困難・震え 重症:昏睡状態・誤嚥・窒息・呼吸抑制・死亡 |
人にとってのアルコールは、適度であれば健康に良い場合もありますが、アルコールを分解できない猫にとっては危険です。
カフェイン飲料以上に晩酌のコップを舐められないように注意してください。
お酒そのものでなくても、お酒をしみこませたスイーツもNGだよ
うっかり食べさせないようにしてくださいね。
スイーツは甘みを感じない猫には意味がない上に砂糖も良くないですね。
【消毒用エタノールについて】
近年消毒用エタノールを家庭でも使用する機会が増えましたが、猫はエタノールを分解できないので、猫グッズの除菌にはNGです。
人が手指などを消毒した際は完全に揮発するまでなめさせたりしないでください。
猫にも人にも優しい除菌やお掃除にはこちらがおすすめ↓↓↓
※全てのウィルスや菌に有効なわけではありません
バラ科フルールの種・未熟な実
梅・もも・サクランボ
不調理由 | アミグダリン中毒・アレルギー・腸閉塞 |
中毒発症量 (体重1㎏あたり) | 大量 |
原因成分 | アミグダリン(種の中・未熟な実) |
症状 | めまい・ふらつき・呼吸困難・心臓発作・死亡 |
アミグダリンは消化液で代謝されると青酸になります。
青酸は細胞内でエネルギーを細胞内でエネルギーをつくる働きを阻害し、呼吸困難などの中毒症状を発症します。
アミグダリンは主にバラ科のフルーツの種と未熟な実に含まれているけど、サクランボの茎にも含まれるので注意だよ
これらのフルーツは中毒だけではなく、種を飲み込んでしまって腸閉塞になってしまう恐れもあります。
フルーツは果糖も多いですし、アレルギー症状を起こす猫もいますので、与えたい場合は良く調べることをおすすめします。
【その他のバラ科のフルーツ】
アンズ・カリン・ビワ・プラムなど
玉ねぎ・ネギ・ニンニク
不調理由 | 有機チオ硫酸化合物中毒 |
中毒発症量 (体重1㎏あたり) | 0.5mg以上(玉ねぎ5g以上) |
原因成分 | 有機チオ硫酸化合物 |
症状 | 初期:嘔吐・下痢・呼吸困難・食欲不振 溶血性貧血・血色尿・急性腎障害・死亡 |
玉ねぎ・ネギが猫に良くないのは、猫の飼い主さんなら知っていいる方も多いのではないでしょうか?(復習と思って読んでみて下さいね)
【その他ネギ属で危険な物】
ニラ・らっきょう・エシャロットなど
これらの食材の有機チオ硫酸化合物によって、赤血球が破壊されて中毒になります。
有機チオ硫酸化合物の中毒は、食べてから通常3~4日ほどと症状が出るのに時間がかかりますが、食べたと分かったらその時点で受診しましょう。
玉ねぎ・ネギ・ニンニクは、常備品というご家庭も多いのではないでしょうか?
これをやると全て猫にとっては毒です注意しましょう↓↓↓
あとは料理の残骸などをシンクの中に残さずに処分すること。残した汁をそのまま放置しておかないことも大事です。
人の生活に深く根付いている食材なので、普段から意識することが大切ですね。
イカ・タコ・エビ・カニ
スルメ
不調理由 | ビタミンB1欠乏症・腸閉塞 |
発症量 (体重1㎏あたり) | 大量・長期的 |
原因成分 | チアミナーゼ |
症状 | 食欲低下・嘔吐・体重減少 重症:神経症状(フラフラ歩くなど) |
チアミナーゼはとくにイカの内臓に多く含まれているそうなので、「しおから」は特にNGですね。
とはいえお刺身を一口食べたくらいであれば大丈夫。大量、長期的に与えないようにしましょう。
チアミナーゼは熱に弱いので、加熱すれば大丈夫だよ
ここで問題なのは「スルメ」です。
スルメは硬くて消化しにくいうえに、胃の中で水分を含み10倍以上に膨れ、胃腸に詰まってしまう恐れがあるので、匂いにひかれて来ても与えないようにしましょう。
アボカド
(犬などに毒だから避けたい)
不調理由 | ペルシン中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | ? |
原因成分 | ペルシン |
症状 | 嘔吐・下痢・呼吸困難 |
ペルシンはアボカドの葉・実・種に含まれます。
特に鳥やウサギは心血管の損傷で死亡することもあり、馬・羊・ヤギも中毒報告があるよ
犬猫の中毒性についてはまだはっきり分かっていませんが、避けるに越したことはないでしょう。
キシリトール
(犬などに毒だから避けたい)
不調理由 | キシリトール中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | ? |
原因成分 | キシリトール |
症状 | 犬:血糖値の低下・肝不全 |
人にとっては虫歯要望に有効な甘味料で有名ですね。
アメリカの動物中毒管理センターの2019年のコラムでは「人間・猫・フェレットはキシリトールの影響を受けない」としていますが、犬にとっては有害なことが分かっています。
愛猫にあえて与える必要性はないですよね。
ブドウ・レーズン
(犬などに毒だから避けたい)
不調理由 | 中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | ? |
原因成分 | ? |
症状 | 犬:急性腎障害 |
犬では急性腎障害が知られていいますが、ブドウやレーズンのどの成分が原因かは不明です。
猫では明確には分かっていませんがこちらもあえて与えない方がいいですよね。
かつお節
煮干し・しらす
猫がかかりやすい病気の一つに「尿石症」があります。
「尿石症」を防ぐにはミネラルを過剰に摂取しないことが大切です。
煮干し・しらす・かつお節は猫が好きそうな食材ですよね。
煮干しやかつお節は猫のおやつとしても販売されているけど、この「煮干し・しらす」と「かつお節」では成分に大きな違いがあるよ
※「腎臓病」用の療法食では、猫がのどの渇きから水分を摂るよに促す目的で、意図的に塩分を多くしてあります
このように何となく一つの枠でとらえられがちな煮干し・しらす・かつお節ですが、全くミネラル量が異なるので要注意です。
煮干し・しらすは与えない。かつお節はたまにトッピング程度ならOKと考えよう
ただし総合栄養食は猫にとって必要なミネラルがバランスよく配合されているので、それ以上に摂ることはミネラル過多で「尿石症」の原因になります。
かつお節も与え過ぎないようにしましょう。
良質かつバランスの良いキャットフードのおすすめはこちらで詳しく見られます↓↓↓
魚
【生魚はNG】
不調理由 | ビタミンB1欠乏・寄生虫 |
発症量 (体重1㎏あたり) | 大量・長期的 |
原因成分 | チアミナーゼ・アニサキス |
症状 | ビタミンB1欠乏:食欲低下・嘔吐・体重減少 重症:神経症状(フラフラ歩くなど) アニサキス寄生:腹痛・悪心・嘔吐・食欲不振・下痢 |
生魚にはビタミンB1を分解するチアミターゼが含まれていて、ビタミンB1欠乏により上記のような症状がおこる可能性があります。
犬よりも猫の方がビタミンB1を必要としているので、大量・長期的に生魚を与えるのはNGです。
また生魚にはアニサキスという寄生虫がいる可能性もあります。
アニサキスは有名人がアニサキスで苦しんだ体験が報道されたりして、ご存知のかたも多いと思いますが、猫に寄生すると愛猫を苦しめることになります。
チアミターゼもアニサキスも加熱によって破壊・死滅しますので、加熱したものが安心だよ
お刺身を与えたい場合は新鮮なものを少量にしましょう。
【青魚はほどほどに】
魚は良質なタンパク質を摂れますが、特に青魚(アジ・イワシ・サバ・サンマなど)には「不飽和脂肪酸」が多く含まれます。
人にとっては血液循環得を良くしたり、記憶力がよくなるなど良い効果が期待されている反面活性酸素と結合して病気の原因となる過酸化脂質を作る性質があります。
これはビタミンEと一緒にとることで解消できるので、「青魚」+「ビタミンE」のセットならOK!
ビタミンEを摂らずに青魚を与え続けると脂肪に炎症を起こして変色する「黄色脂肪症(イエローファット)」にかかる恐れがあり、重度では死亡します。
「猫=魚好き」は日本人の食文化で定着したイメージのようです。
野生の猫の主食はウサギや鳥などの小動物です。青魚を日常的に与えるのは避けましょう。
肉
【生肉はNG】
猫は肉食だし小動物を生で食べていたんだから、生肉大丈夫なんじゃないの?と思いますよね。
でも猫が小動物を捕獲して生で食べる場合は、獲れたて新鮮なんです。
そのため猫の解毒作用は弱く、買ってきた生肉には大腸菌やサルモネラ菌などのリスクがあるため、必ず加熱して与えよう
【切り分けた肉は少量で】
栄養面においても、猫は肉を綺麗に切り分けた部分だけを食べてきたわけではありません。
小動物をまるごと食べることによって、内臓に含まれる栄養も摂っていたのです。
猫が体内でつくれないため必須アミノ酸となっている「タウリン」も内臓に多く含まれています。
切り分けられた肉は栄養が偏っているため、与えるなら少量で、日常のアクセント程度にしましょう。
【レバーを与え過ぎない】
レバーには「ビタミンA」が豊富に含まれています。
「ビタミンA」は水に溶けにくい脂溶性ビタミンなので、長期間与え続けると肝臓に蓄積してしまうよ
ビタミンA過剰の猫は首から前足にかけて、骨の異常や筋肉の痛みを起こすことがあります。
猫は鉄分不足による貧血はあまりないので、レバーの摂りすぎに注意しましょう。
卵
【加熱して与える】
私たちの身近な食材、卵も猫にとってどうなのか気になるところです。
生卵の卵白には「アビジン」が含まれ、ビタミンB群の一つである「ビオチン」と結合しやすく、吸収を妨げます。
ただし卵黄には「ビオチン」が多いので、全卵で与える場合には問題ないようです。
加熱すればアビジンは失活すること、サルモネラ菌や大腸菌のリスクがあることを考えると、加熱して与えることをおすすめするよ
牛乳・チーズ・ヨーグルト
【牛乳はNG】
子猫や保護した捨て猫が、牛乳を喜んで舐めているというイメージって強いですよね。
でも猫は牛乳に含まれる乳糖を分解する「ラクターゼ」が少なく、乳糖を消化吸収できません。
そのため下痢になってしまうのでNGです。
【チーズは脂質・塩分に注意】
チーズは牛乳ほど乳糖は多くなく、タンパク質も豊富です。
ただし脂質やナトリウム・カルシウムなどのミネラルが豊富なものも多く、過剰摂取に注意が必要。
カッテージチーズや猫用チーズを少量にしましょう。
【ヨーグルトはプレーンで】
ヨーグルトは乳糖が少なく消化不良で下痢になりにくく、乳酸菌が腸内環境を整えてくれるメリットがあります。
与えるときはひとなめから、糖分過多にならないようにプレーンヨーグルトを与えましょう。
猫の軟便・下痢の記事ではお腹によい成分が入っているキャットフードも紹介しています↓↓↓
猫が食べると危険な物 ~植物~
猫に危険な植物は本当に多数あります。
この記事では誰でも知っていそうな身近な植物で毒性が強いものをピックアップしていますので、ごくごく一部と考えてください。
表に各植物の「科・属」を入れたので、記事で紹介していなくても同じ「科」や「属」の植物は警戒してね
参考に現時点では猫に毒性はないといわれている植物をあげておきました。
あくまで「現時点では」なので、今後の研究で毒性がみつかる可能性もあります。
猫飼いのご家庭ならできれば植物を家の中に持ち込まないことをおすすめします。
【猫に毒性がないといわれている植物】
バラ・ガーベラ・ヒマワリ・ラン・キンギョソウ・フリージア・リモニウム・スターチス・マダガスカルジャスミン・ストック・ワックスフラワー・トルコキキョウ
ユリ
分類 | ユリ科・ユリ属 |
毒がある部分 | 葉・花・花粉・茎・花瓶の水全てが毒 |
原因成分 | 不明 |
症状 | 嘔吐・抑うつ・食欲不振・元気消失・意識混濁・多飲多尿・皮膚炎・膵炎・急性腎不全・死亡 |
身近な植物の中で特に誤食、死亡率が高いのがユリです。
有名なので猫飼いの方ならご存知の方が多いのではないてましょうか?
花瓶の水までダメとなると相当な毒性ですね。
猫が口にしなくても、体についた花粉を舐めることでも中毒になるので要注意だよ
ユリ自体に罪はありませんが、猫のいるご家庭では持ち込まないか、猫を絶対入れないと決めた部屋にいけてあげてください。
特にお盆の時期など仏壇にいけるお花にも気を付けてくださいね。
チューリップ
分類 | ユリ科・チューリップ属 |
毒がある部分 | 全て・特に球根・花瓶の水も危険な可能性 |
原因成分 | ツリピン・ツリパリン |
症状 | 胃腸の炎症・唾液過多・痙攣・心臓の異常・皮膚炎 |
チューリップはユリと同じユリ科の植物で、球根には心毒性の有毒成分「ツリピン」が集中しています。
花瓶の水も危険な可能性があるので要注意です。
また、「ツリパリン」というアレルギー性物質が含まれているので、長期的に接触すると皮膚炎を起します。
ナス科の植物
じゃがいも
分類 | ナス科・ナス属 |
毒がある部分 | 葉・新芽・緑に変色した皮周辺 |
原因成分 | ソラニン |
症状 | 悪心・嘔吐・下痢・腹痛・食欲不振・体重減少・脱水・発熱・震え・痙攣・不安・錯乱・昏睡 |
ナス科の植物も危険なものが多いです。
その中でごくごく身近なものとして、じゃがいもがあります。
通常食べる分には問題ありませんし、キャットフードの原料としてもよく使用されています。
人にとっても新芽や緑色のじゃがいもは、発がん性があるなどといわれていて、加熱しても有害なので要注意です。
【身近なナス科で注意が必要な植物:トマト】
葉、茎、熟していない実の「トマチン」という成分が毒になり、消化器症状、抑うつ、瞳孔の拡大などの症状に。
食卓にも注意が必要ですね(⌒-⌒; )
シクラメン
分類 | サクラソウ科・シクラメン属 |
毒がある部分 | 全て・特に球根 |
原因成分 | シクラミン |
症状 | 強烈な嘔吐・消化管の炎症・心拍数異常・痙攣・死亡 |
クリスマスシーズンの定番となっているシクラメン。
とくに球根に毒性が多いので、大量にかじると危険です。
ツツジ
分類 | サクラソウ科・シクラメン属 |
毒がある部分 | 全て・特に花の蜜や葉 |
原因成分 | グラヤノトキシン |
症状 | 嘔吐で誤嚥の危険・不整脈・痙攣・運動失調・抑うつ |
花の蜜は1㎏あたり3ml、葉は体重の0.2%を摂取すると有害といわれているよ
アサガオ
分類 | ヒルガオ科・サツマイモ属 |
毒がある部分 | 特に種 |
原因成分 | ファルビチン(下剤効果あり) |
症状 | 嘔吐・大量摂取で幻覚 |
お子さんがいるご家庭、またはご自身が子供の頃一度は育てたことがあるのかアサガオではないでしょうか?
初心者でもとてもよく育ってくれて、種をとるところまで楽しませてくれますよね。
そんなアサガオにも猫にとっては毒性があります。
アジサイ
分類 | アジサイ科・アジサイ属 |
毒がある部分 | 葉・根・蕾 |
原因成分 | 不明 |
症状 | 嘔吐・下痢・胃腸炎 |
赤紫、紫、水色、白‥‥とニュアンスカラーが素敵なアジサイ。
以前はシアン化合物が原因成分とされていましたが、現在は見直されています。
カーネーション
分類 | ナデシコ科・ナデシコ属 |
毒がある部分 | 主に葉 |
原因成分 | 不明 |
症状 | 軽度の消化器症状・皮膚炎 |
カーネーションは母の日の贈り物として定番ですね。
せっかく貰ったら是非お部屋に飾りたいし、贈るなら飾って欲しいもの。
しかし成分は不明ですが葉に毒があるようです。
猫好きな方に花を贈るなら「(現時点では)毒性がないといわれている植物」の中から選ぶとさらに喜ばれますよ(^O^)
猫が食べると危険な物 ~家の中の物~
ジョイントマット
お子さんやペットがいる場合、ゲガや騒音対策としてジョイントマットを使用しているご家庭も多いのではないでしょうか?
愛猫に良かれと思って敷いているこのジョイントマット実はすごく危険なんです。
よくネット上で獣医師が「誤飲すると危険!」といっていいるけど、筆者かかりつけの獣医さんにも同様に言われたたので、本当にとても多くて身近な事故なんだと実感
特に写真のようにジョイントするためのデコボコ部分が、かじりやすくて猫の好みのようです。
弾力のあるマットは少し大きくても飲み込めてしまいます.
すると弾力で食道や腸にすっぽりハマってしまい吐くことも排泄することもできなくなってしまいます。
ちなみに猫の腸は直径12mmほど。
出すことができずに腸にハマったマットは、開腹手術で摘出することになります。
愛猫を命の危険にさらすことになるので、マットの使用をやめるか上から何か掛けるなど愛猫がかじれないようにしましょう。
おもちゃ
猫のおもちゃが猫の危険になるなんて矛盾しているようですが、結構危険が多いんです。
猫が好きな要素を詰め込んだおもちゃは、猫が必死に食いつくうちに部品が取れてしまうよね。
取れた部品を口に入れてそのまま飲み込んでしまい最悪腸閉塞になっちゃうよ
筆者の愛猫もある時うんちから、硬くて長いものが飛び出ていてビックリ( ゚Д゚)したことがあります。
おそらくおもちゃの「鳥の羽」をむしって飲み込んだようです。
硬い部分はたぶん中心の芯?の部分。
いつ飲み込んだのか全く分かりませんでした。
獣医さんからは「鳥の羽くらいなら大丈夫だけど、ジョイントマットは危険」と教えてもらいました。
どちらにしても気づかないうちに飲み込んでいたという事実に、ヒヤッとした経験でした。
細かいパーツが付いている猫のおもちゃ、丸のみできる大きさのネズミのおもちゃ、ヒモなどは、人が見ている時だけにしましょう。
愛猫がお留守番の時には、取れない、口に入らないおもちゃにしましょう。
ひも
「ひも」の動きが狩猟本能をそそるのか、大好きな猫は多いです。
猫の舌はザラザラしています。
夢中になってじゃれているうちに、ザラザラした舌でどんどん飲み込んでしまい吐き出せなくなってしまうよ
ひもは腸で引っかかると壊死してしまい命の危険に。
また、取り出すために開腹手術になるため、愛猫に大きんな負担とリスクを伴います。
【危険なひもの例】
スエットのひも・ビニールひも・ハムに巻いているタコ糸・ソファーやキャットタワーのほつれなど
愛猫から目を離すときには、オモチャ同様ヒモも片付けましょう。
ボタン電池
ボタン電池が危険な理由は人間の赤ちゃんの誤飲と同じです。
ボタン電池を飲み込むと、放電の影響で食道、胃など電池が留まった場所の組織が溶かされて、命の危険に。
身近のボタン電池を使用したものを見なおして、簡単に開かないようにしたり、電池を取り替えるときには絶対に目を離さず、すぐに片付けましょう。
布製品
セーターなどのウール製品をかじって食べてしまうという問題行動がみられる猫がいます。
この問題行動は「ウールサッキング」といわれているもので、生後すぐに母猫と離され離乳が早かった猫やシャム猫に多いといわれているよ
猫は大好きな飼い主さんの臭いが染みついたものに寄り添ってきます。
例えば脱ぎ捨てた洋服の上のにちょこんと座っていたり、靴下の臭いをかいだり。
メガネ拭きなど、私たちが思っている以上に大きな物も飲み込んでしまうので、臭いをかいだり、もぐったりするだけでなく、口にする癖がある愛猫の場合は特に注意してあげてください。
マスク
近年感染症の流行でマスクをする機会が増えました。
マスクは猫が好きで、かつ危険な要素がたくさん詰まっています。
「飼い主さんの臭いがたっぷり付いている」「耳にかけるヒモが気になる」など猫にとって魅かれる要素がたっぷりだよ
ですが特に不織布マスクは、猫のザラザラした舌にからめとられ、飲み込んでしまう危険があります。
結果腸閉塞になることも。
マスクを置きっぱなしにしないようにしましょう。
ヘアゴム
輪ゴムやヘアゴムも猫は好きで、チョイチョイとつついてみたり、投げたヘアゴムを捕りに行ったり……
家庭で一般的に使用している直径4㎝ほどの輪ゴムは、うんちと一緒に排泄されることが多いそう。
ですが大きな業務用輪ゴムは丸まって腸に詰まってしまったり、ヘアゴムについた髪の毛が腸に引っ掛かり危険です。
ビニール袋
みなさんの愛猫もビニール好きは多いのではないでしょうか?
獲物を捕まえるように、ビニールに頭を突っ込んでみたり、上に乗ってもたり。
人間の赤ちゃんもビニール袋の音が大好きで、ビニール音のするおもちゃがあるくらいですが、理由は一緒なのでしょうか(^_^;)
ただ遊んでいるだけでなく、愛猫が口にする癖がある場合は注意です。
特に梱包やラッピングなどを開封した際の端切れなどは、飲み込みやすいのですぐに片付けて!
大きさや硬さによっては排泄されずに嘔吐・下痢・腸閉塞の原因になります。
シリコン製品
最近はあらゆる物にシリコンが使われるようになりました。
シリコン製品が好きな猫は歯で噛みちぎって飲み込んでしまいます。
水筒のパッキンやイヤホンのイヤーピースを丸ごと飲み込んだり、プラスチック製品をかじる猫もいるそうです。
シリコンやプラスチックは排泄されずに腸に蓄積されやすい素材だよ
噛み癖のある愛猫の場合すぐに手の届かない場所に仕舞いましょう。
ケーブル
充電ケーブルは今や私たちの生活には欠かせないアイテムの一つ。
以前から電気コードをかじることは言われてきましたが、充電ケーブルは細くて柔らかいので、中の動線まで噛み切って断線させてしまいます。
しかも充電中だった場合、愛猫が感電してしまう危険があります。
ウェットティッシュ
紙の角や段ボールを噛みちぎる猫は多いですね。
これらは少量なら排泄されることが多いそうです。
ただしウェットティッシュは噛みちぎりにくいため、大きいままザラザラとした舌で飲み込み、腸閉塞になってしまう危険があるよ
しかもアルコールを分解することができない猫にとって、アルコールを含むウェットティッシュは中毒の原因になる可能性もあります。
冷却材(保冷剤)
不調理由 | エチレングリコール中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | 1.5ml |
原因成分 | エチレングリコール |
症状 | 急性腎障害 |
「エチレングリコール」は肝臓中の酵素の酸化作用によってシュウ酸を生じ、血液中のカルシウムと結合して「シュウ酸カルシウム」を形成することで急性腎障害になります。
少量で命に関わるので注意が必要です。
筆者の愛猫も夏に溶けた保冷剤をかじって穴を空けたことがことがあり、ヒヤッとしました。
「エチレングリコール」が使用されている保冷剤は古いものが多く、現在では使用されていない物も多いようです。
でも私たちには区別がつかないですし、古い保冷剤が冷蔵庫に残っていてそのまま使用している場合もあるので、愛猫にはかじらせないのが一番
薬
人用の薬はもちろん、猫用の薬も用法・用量を守らなければ毒になるのが薬です。
人と猫同じ成分を使用している薬でも、人の薬は用量が多すぎて猫にとっては危険です。
やってしまいがちなのが、薬を飲もうと出した薬をそのままにして席を外したり、そのまま飲み忘れちゃうこと
猫は「細かい何か」に興味を示しますし、匂いにも魅かれるのかもしれません。
「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」配合の解熱鎮痛剤は身近で危険です。
「アセトアミノフェン」は貧血や血尿を起こし、18~36時間で死にいたるそうです。
また漢方薬も注意してください。
匂いが強く、猫の好む成分が配合されているものがあるらしく、異常に食いついてくる薬があります。
筆者の経験では、花粉症などサラサラとした鼻水の時などに処方されることがある「小青竜湯」という漢方薬に愛猫が食いついていました。
調べてみたのですが、どの成分にひかれているのか分かりませんでした。
ただ興味を示さない漢方薬もあるので、やはり何かの成分で好みのものがあるようです。
漢方薬は「副作用がない」とか「効き目が穏やか」とか言われるけど、そんなことはないので注意してね
人用も猫用も漢方薬も、薬を猫の手のとどく場所に置いておくのはやめましょう。
α-リポ酸サプリメント
不調理由 | α-リポ酸中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | 30ml |
原因成分 | α-リポ酸(チオクト酸) |
症状 | 神経・肝臓の損傷 よだれ・嘔吐・運動失調・震え・痙攣・死亡 |
「α-リポ酸」は天然の抗酸化物質で、美容やダイエット目的の人用サプリメントとして広まったものです。
人の健康には良いものでも猫には危険です。
しかも猫の好む香りなのか、積極的にかじってしまうそうです。
必ず愛猫の手の届かない場所に置きましょう。
タバコ
不調理由 | ニコチン中毒 |
発症量 (体重1㎏あたり) | ? |
原因成分 | ニコチン |
症状 | 重度の嘔吐・抑うつ・心拍数の上昇・血圧低下・痙攣・呼吸不全・がん・死亡 |
人間にも「百害あって一利なし」のタバコ。
猫にももちろん有害です。
直接口にしなくても受動喫煙や、体に付着したニコチン成分を毛づくろいで舐めてしまうので、猫がいる部屋での喫煙はやめよう
殺鼠剤
殺鼠剤の主成分は「ワルファリン」や「ジフェチアロール」が使用されています。
「ジフェチアロール」より「ワルファリン」の方が、弱い成分のようですが、どちらにしても猫にとって有害なことにかわりありません。
たまに公園などに置かれた殺鼠剤を猫が食べて、とても苦しんで死亡したという情報も目にします。
いたずらや猫嫌いなどで殺鼠剤が置かれている場合もあるようです。
自宅で殺鼠剤の管理を徹底することはもちろん。
愛猫を室内だけでなく外にも出しているご家庭は、心無い行為で悲しい思いをしないために、近隣の様子にも注意をはらうことが必要かもしれません。
エッセンシャルオイル
エッセンシャルオイル(精油)は植物に含まれる天然の油のことです。
人にとっては、リラクゼーションなど心身ともに良い効果をもたらすもにとして使用されています。
でも猫が口にすると、嘔吐・下痢・中枢神経系の症状・痙攣・肝障害、吸入すると誤嚥性肺炎になって危険だよ
肉食の猫は植物に対して肝臓の解毒機能が働かないため、人よりも犬よりも危険です。
また、アロマディフューザーで空気中にオイルを放出する場合は吸入のほか、体についた成分を毛づくろいで舐めてしまいます。
【猫にとっての毒性が有名なもの】
ティーツリー・ユーカリ・レモングラス・ミント・グレープフルール
※ここにあげているもの以外のものも全般的に避けましょう
ティーツリーオイル
皮膚の殺菌・消毒・アロマ・虫よけなどの効果で使用されています。
しかし「オーストラリア・ティーツリー産業協会(ATTIA)」は猫への使用は「強く禁忌」と警告しています。
猫の体につけると、過呼吸・運動失調・死亡することもあるよ
日本の犬用シャンプーでは、ノミ除去・除菌・抗炎症作用としてティーツリーを配合しているものがあるので、兼用は避けましょう。
また感染症対策でティーツリーオイルを混ぜたスプレーをまく方法もありますが、猫のいる空間ではNGです。
塩素系漂白剤
塩素系漂白剤の主成分は、アルカリ性の「次亜塩素酸ナトリウム」です。
原液が体に付くと皮膚炎、毛づくろいで舐めたら嘔吐・下類・痙攣の可能性があります。
もし愛猫の身の周りの物の汚れを落としたり、除菌したい場合には、「one wipe 電解アルカリイオン水」がおすすめだよ
「ワンワイプ」は99.9%水でできていて、界面活性剤や化学物質を一切使用していないので、愛猫にはもちろん人の赤ちゃんにも使えます。
身の周りのグッズはもちろん、口周りを拭いたりしても大丈夫です!
ホウ酸団子
家庭で作る「ホウ酸団子」は主成分の「ホウ酸」は成人でも1~3gで中毒になり、15~20gで死にいたります。
それを猫が口にした場合危険なことは容易に想像できますね。
加えてゴキブリを誘うために使う「玉ねぎ」も中毒を起こすと危険な食べ物の代表です。
市販のものと違い露出しているので、猫が触れられないように細心の注意をしてください。
防虫剤
樟脳・ナフタリン
防虫剤の「樟脳(しょうのう)」や「ナフタリン」も中毒を起こします。
- 樟脳(しょうのう):摂取数十分後から悪心・嘔吐・皮膚の紅潮・中枢神経障害・呼吸困難
- ナフタリン:悪心・嘔吐・下痢・中枢神経障害・肝障害、摂取3日後からタンパク尿・血色素尿・急性腎障害
『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』書籍紹介
冒頭でもお伝えした通りこの記事は、獣医師である服部幸先生監修の『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』をとても参考にさせて頂いています。
筆者がお迎えした猫は、当時子猫だったこともあり、飼い主がすることなすこと、どんな物にも、どんな音にもとても興味しんしんでした。
とっても可愛く思う反面、とても不安もありました。
家の中にあるもの食べ物を含め全てのもので、もし食べてしまった場合、どれなら大丈夫でどれなら危険なのかが分からなかったからだよ
しかも猫は犬と違ってどこにでも登れてしまうので、触れないようにするにも限界があります。
ネットでその都度調べるのももちろん有効ですが、一度は網羅的に知識をつけたかったのと、手元に置いて辞書のように調べられるものがあったらと考えていました。
そこでこの服部幸先生監修の『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』を見つけたんです。
それでは具体的にどんな本なのか紹介していくよ
まず大きなポイントとしては、猫の誤飲誤食に特化している書籍ということです。
これなかなかないんです。
筆者が今まで読んできた書籍は大きく分けて下記の種類がありました。
これらのジャンルの中で、猫の誤飲誤食に関して触れているものはありますが、「誤飲誤食」のみをテーマにした書籍は初めてです(あくまで個人の経験です(^_^;))。
本の構成は「食品」「植物」「家の中のもの」に大きく分けられていて、知りたい物にすぐアクセスできるようになっています。
それぞれの「危険な物」が写真付きになっているのでとっつきやすいですし、1ページ~2ページ程度で説明がされているので、ちゃんと理由を理解したうえで知ることができて覚えやすいですよ。
説明も簡潔で一般の私たちでも分かりやすいですし、説明を読むのが面倒なときも一目で分かるように、危険度を三段階で表示してあります。
植物のページでは、危険植物の「分類」と「毒がある部分」も写真の下に分かりやすく表示してくれています。
この本に出ていなくても「同じ分類の植物は警戒しよう」とか特に注意しなければならない部分が分かってとっても便利。
こんな至れり尽くせりの書籍なので、猫飼いさんなら一冊手元にあると大きな安心感があるよ
本の装丁もかわいいくて、くすみ系アンティークグリーンを基調に、おしゃれなイラストが描かれているので、お部屋に出しておいても大丈夫
ちなみに完全に個人の好みですが……
筆者は他の書籍はできるだけ電子書籍で購入しますが、猫関連の書籍は紙媒体で購入しています。
絵や写真などが多く小さいデバイスでは見づらい場合があるのと、再度見直したいときにペラペラと眺められたりするからです。
みなさんの参考になれば幸いです。
猫が食べると死ぬもの・危険なもの56選! まとめ
猫の誤飲・誤食は好奇心旺盛な子猫時期が最も多いことがわかりました。
誤飲・誤食の場所も家の中が多く、人と暮らす猫に特有の事故ともいえます。
反面私たち飼い主の心がけで、なくすこともできる事故でもあります。
興味をしめすもの、噛み癖があるかどうかは個体差があるので、愛猫を日頃からよく観察することが大切です。
今まで大丈夫だったのに、急に口にしてしまうことも「0(ゼロ)」ではありません。
猫と暮らすためにはいつでも「どこに何があるのか」分かるようにしておくことも、愛猫の異変に早く気づくために必要です。
筆者は基本的には人の食事を愛猫に与えるのは控えた方がよいと考えているよ
栄養バランスが悪くなったり、猫にとっては塩分がとても多いからね
まずは愛猫に良いペットフードを選んであげてください。くわしいい解説はこちら↓↓↓
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